
第15回角川ルビー小説大賞で数年ぶりに優秀賞を受賞した浅海ゆい先生の受賞作
「エンカウント〜共演者の誘惑〜」が遂に発売!
夢に敗れた殺陣師×熱い目を持つ舞台役者の愛と魂のぶつかり合いを、ぜひご堪能ください!

若手俳優の嵐士は、共演を夢見ていた役者・蘇我の引退に傷心し、酔った勢いで蘇我と似た男と一夜を共にする。翌日、自分を抱いた相手が蘇我本人だったと知り仰天!しかも彼が殺陣指導をする舞台の主演に抜擢されてしまう。更に、嵐士の周辺で始まった嫌がらせを回避するため、蘇我と同居することになった2人。「お前と寝るつもりはないから発情するな」と言われ、より蘇我を意識してしまうが、傲慢な俺様に見えて殺陣や劇団に対しては真摯な彼に、嵐士の熱は収まらず...!?

浅海ゆい先生に
インタビュー!!
Q.まずは、デビューおめでとうございます。
受賞が決まったと聞いたときの感想をどうぞ。
A.ありがとうございます。
連絡を頂いたときは嬉しいよりも驚きのほうが大きく、現実感がありませんでした。たまたま連絡を頂いた後に職場の飲み会があり、事情を知っていた友人がこっそり「おめでとう」と言って乾杯してくれたことを今でもはっきり覚えています。
Q.デビュー前後で変わったこと・大変だったことを教えてください。
A.とにかく要領が悪くて終始大変です......。
これまで思いつきと勢いだけで書いていたので、しっかり筋道を立てて考えることの大切さを、今になって学んでおります。
Q.BLを書くことになったきっかけはなんですか?
A.非常にミーハーな理由でお恥ずかしいのですが...
第14回の角川ルビー小説大賞の大賞作は中村春菊先生にイラストを描いていただける、というチラシを見たことがきっかけでした。 結局その時は結果を残せずじまいだったのですが、その投稿をきっかけに書くことが楽しくなり、書き続けて今に至ります。
まさか一年後に受賞だなんて、自分でも信じられません。
Q.今作は演劇や殺陣といった世界を舞台に、若手役者と元役者の組み合わせで描かれていますが、
二人のキャラクターやお話はどのようにして生まれたのでしょうか?
A.元々観劇が好きで、舞台の世界に興味がありました。
このお話が生まれたのも舞台を観た帰り道で、飛び抜けた才能があるわけではなく、努力家で芝居が好きな役者を書きたい! と思ったことがきっかけでした。 とにかく舞台が大好きなキャラクターと、舞台を通して憧れの相手を好きになるまでの過程を追ってみようと考えていました。 攻めキャラの蘇我がSなのは私の好みです(笑)
Q.作中のオススメシーンを教えてください。
A.最後の方で嵐士と蘇我が殺陣を演じるシーンがあるのですが、実はあのシーンは最後の最後で追加したシーンでした。 憧れと好きという感情は似て非なるものだと思っているのですが、嵐士は蘇我に対して、これから先も両方の感情を持ち続けると思います。 それが二人の付き合い方なのだと伝わればいいな、と願って書きました。
Q.今作にまつわる裏エピソードなどはありますか?
A.このお話を書き始めるより先に、劇中劇である『エンカウント』の脚本を考えていました。 お話の中では『エンカウント』のストーリーに深く触れてはいないのですが、この劇中劇の結末も想像していただけると嬉しいです。
Q.執筆中に困ったことや印象に残ったことはありますか?
A.あまり激しい動きのあるシーンを書いたことがなかったので、殺陣の表現にはとにかく苦労しました。 この体勢から蹴ることはできるのか、など実際に動いて試した結果、家の中で思いっきり転んでしまい、誰に見られたわけでもないのに無性に恥ずかしかったです。
Q.今後書いてみたいお話やカップリングはありますか?
A.舞台関係のお話は他にも書いてみたいと思ってます。演出家や脚本家、舞台美術など、妄想しているとわくわくします。 仕事や私生活も自立している大人が、恋愛に振り回されて冷静じゃいられなくなるような話がすごく好きなので、自分も書けるように頑張りたいです。
Q.ルビー文庫でのデビューを目指す方へ一言お願いします。
A.未だに実感のない私が言うのもおこがましいのですが...。
とにかく書いて、投稿してみてください。私は実際にそうして投稿した結果、こうしてデビューというチャンスを頂くことができました。 たくさんの作品に出会えることを、読み手側としても楽しみにしています。
Q.最後に、読者の皆様へのメッセージをお願いします。
A.はじめまして。浅海ゆいと申します。
劇団を舞台に役者と殺陣師の恋を書いたお話ですが、もちろん恋愛はしつつも、箸が持てないほどの筋肉痛になるぐらい真面目に稽古にも打ち込んでいます。 激しく抱き潰されても威勢の良さを失わない嵐士と、厳しい指導をしつつも独占欲むき出しな蘇我。 二人の恋愛がどうなるのか、舞台の結末と共に少しでも楽しんでいただければ幸いです。 どうぞよろしくお願いいたします。